ドイツの食材
ジャガイモ 3

ジャガイモ・Kartoffeln
ジャガイモがドイツ国内で栽培され食されるようになっておよそ400年が過ぎました。そしてこの長い年月の間にドイツの各地方や地域で、また多くの家庭でいろいろなジャガイモ料理が誕生し、現在まで受け継がれてきました。ドイツのジャガイモはメインの一品料理としてはもちろんのこと、サラダやスープ、さまざまな料理の付け合せとして、また軽食やおやつ、パーティーのスナックとして、昔も今もマルチに大活躍をしています。しかしジャガイモ料理には茹でたり、おろしたり、焼いたりと言った手間や時間がかかるため、食生活の変化や女性の社会進出などで生活習慣が変化してきている現代、調理になるべく手間や時間をかけずに美味しいジャガイモ料理を食べたいと願う声があるのも事実です。

このような消費者のニーズに応えて、ドイツでは多くのメーカーがジャガイモを使った調製品を種類豊富に製造、販売しています。現在その数およそ70種におよぶと言われるジャガイモ調製品は、5〜10分程の加熱時間で出来上がり、美味しい味を消費者に提供しています。またポテトチップスをはじめとするポテトのスナック製品もジャガイモ調製品の一つとして、おやつやおつまみの友として活躍していることも忘れてはいけません。

今回が最終回となります「ドイツのジャガイモ」は、数あるジャガイモ調製品のなかから、代表的なものを選び、その食べ方も併せてご紹介いたします。

ドイツ・ジャガイモ調製品
ジャガイモ収穫量世界第7位(2004年度)を誇るドイツでは年間1,000万トン以上のジャガイモが収穫され、消費量が減少傾向にはあると言われながらも、一人当たりの年間消費量は2004/05年度で66.5kgを数えます(統計出典:ZMP)。このうち33.7kgがジャガイモ調製品での消費によって占められ、生食用(野菜として食べるもの)の32.7kgを上回っています。因みにジャガイモの調製品とは、ジャガイモに、最終製品に適した「茹でる」、「焼く」あるいは「乾燥、粉末にする」等といった調理工程を施し、塩やスパイス等の添加物を加え、保存に適するよう包装処理をして製造された食品のことです。下の表でお分かりのように年々調製品として加工されるジャガイモの数量は増加しており、2004年度では約287万トンのジャガイモが調製品の原料となりました。これはジャガイモ調製品へのニーズがいかに高いかを示した数字と言えます(出典:ZMP)。

調製品に加工されるジャガイモの数量(単位:トン)

1996年度
2000年度
2004年度
粉末・乾燥調製品
884,918
902,353
1,520,528
冷凍調製品
482,054
762,842
790,414
ポテトチップス等の調製品
300,209
304,423
305,028
その他の調製品
284,999
329,416
258,862
合  計
1,952,182
2,299,034
2,874,832

統計出典:ZMP
注:「その他の調製品」にはロスティやカルトッフェル・プッファー、クヌーデルやクローセの調製品、またパック詰めされたポテトサラダやビン・缶詰めのジャガイモなどが含まれます。


1996年度には約61.5万トンのジャガイモ調製品が生産されましたが、2004年度には約85.2万トンと38.5%以上の増加となっています。

ジャガイモ調製品の生産量(単位:トン)

1996年度
2000年度
2004年度
粉末・乾燥調製品
130,135
132,699
223,607
冷凍調製品
241,027
381,421
395,207
ポテトチップス等の調製品
85,774
89,364
89,714
その他の調製品
158,333
183,009
143,812
合  計
615,269
786,493
852,340

統計出典:ZMP


下の図はそれぞれのジャガイモ調製品の生産量を総生産量に対する割合(%)で示したものです。最も多いのは冷凍調製品で、総生産量に占める割合は1996年度の39.2%から、8年後の2004年度には46.4%へとさらに増加し、粉末・乾燥調製品も21.2%から26.2%へと増加しています。その反面、ポテトチップス等の調製品やその他の調製品の割合は減少傾向にあります。

ドイツにおけるジャガイモ調製品の生産量の割合(1996年度および2004年度)

統計出典:ZMP

ドイツにはいろいろなタイプのジャガイモ調製品がありますが、そのどれにも共通して言えることは、原材料となるジャガイモの品質が調製品の出来上がりの質と味を左右するということです。いかに高度な製造技術を持ってしても、ジャガイモの品質が劣っていれば、味の良い調製品は生まれないのです。そのために多くのメーカーはジャガイモの品質にこだわり、それぞれの製品に適したジャガイモを入手するために生産者と契約し、高品質のジャガイモが栽培されるよう土壌の検査から種イモの植付け、そして収穫まで常時チェックしています。

冷凍のジャガイモ調製品
現代の食生活の中で最もトレンディな食品の一つが冷凍食品であるのは、洋の東西を問わず、いずこも同じです。調理済みの食品あるいは半調理済みの食品を冷凍することにより、その食品の持つ栄養価や風味を損なうことなく、品質保持期限を大幅に延ばすことができるからです。ドイツでも冷凍食品、特に冷凍のジャガイモ調製品はモダンな現代の消費者のニーズに大きく応えています。上の統計表でご紹介しましたように、ドイツでは年間およそ40万トンのジャガイモ冷凍調製品が製造されており、ドイツ人一人当たりの年間消費量は約6kg(冷蔵調製品も含む)に及びます(統計出典:ZMP)。フライドポテトを筆頭とした冷凍のジャガイモ調製品は、品質保持期限が12〜24ヶ月と長く、短時間で簡単に調理できることから、多くの家庭で冷凍庫の常連となっています。

フライドポテト(Pomme frites)
ドイツではフライドポテトのことを、フランス語の単語を用いて「ポン・フリ」(Pommes fries)と言います。また日常会話では、このポン・フリを短縮、ドイツ語読みにして「ポンメス」と親しみやすい呼び名でも呼んでいます。生まれはフランスともベルギーとも言われるフライドポテトは、今や世界に知られたジャガイモ調製品のトップスターで、これほど世界中どこでも食されている食品はないと言っても過言ではないでしょう。ドイツでは1960年代初頭から、工場で大量生産されるようになりました。ドイツ国内でのポン・フリの販売量は、2004年度でおよそ28万トン、2005年度には29万トン(出典:Deutsches Tiefkühlinstitut e.V.、ZMP)と年々増加しています。ドイツ人一人当たりのポン・フリ消費量は年間約3.4kgにのぼります。

冷凍調製品としてのポン・フリは、生のジャガイモを切り下茹でした後、油で揚げて急速冷却されます。現在は拍子切りやくし型などといった形、また太さ、厚さなどさまざまなポン・フリが製造、販売されています。また、家庭では、オーブンで焼いたり、油で揚げたりと、さまざまに加熱調理されています。フライドポテトは子供のおやつはもちろんのこと、大人のスナックやおつまみとして、さらには肉や魚のメイン料理の付け合せとしても親しまれています。

クロケッテン(Kroketten)
クロケッテン(Kroketten)とはコロッケのことで、ドイツではジャガイモだけで作られたプレーンのもので、小さい俵型が主流となっています。ただし最近は、丸いボール型のものも登場し、バリエーションを広げています。この冷凍のクロケッテンは茹でたジャガイモをつぶし、成型した後、パン粉をまぶして冷却され製品となります。家庭ではオーブンで焼いたり、あるいは油で揚げて、肉料理の付け合せ、特にチキン料理あるいは伝統的なジビエ(野禽獣)料理の付け合せとして食されます。冷凍のクロケッテンは毎日の食卓に変化をつける重宝なジャガイモ調製品です。

クヌーデルとクローセ(Knödel & Klöße)
ジャガイモから作る団子クヌーデル(Knödel)はドイツ南部や南西部の地域での呼び方で、その他の地域ではクローセ(Klöße、単数はクロース=Kloß)と呼ばれています。生のジャガイモまたは下茹でしたジャガイモを細かくあるいは粗くおろして作ります。家庭で生のジャガイモから調理することも多いドイツの伝統料理ですが、時間がない場合などには、茹でるだけになった冷凍クヌーデルが登場します。この冷凍クヌーデルは、湯の中で20分程茹でれば完成で、ローストされた肉類や野菜に、またラグー(肉と野菜を煮込んだシチュー)の付け合せとして食卓に供されます。シンプルに、熱い溶かしバターをかけて食したり、パン粉やローストしたナッツをまぶしても香ばしく味わえます。玉ネギあるいはニンニクを炒めたものを添えたり、あるいはフレッシュなハーブを添えて食べる方法などもあります。クヌーデルは家庭によって、また好みによっていろいろな食べ方を楽しめるジャガイモ料理です。

ブラート・カルトッフェルン(Bratkartoffeln)
ドイツのジャガイモ料理の代表格の一つであるブラート・カルトッフェルン(Bratkartoffeln)は、茹でたジャガイモを食べやすい大きさに切り、ベーコンと玉ネギなどの野菜と一緒にフライパンで炒めた、特に北部地方の郷土料理の一つです。加える具材は地方や地域また家庭によってさまざまで、また何も加えずにジャガイモだけで作るプレーンなものもあります。ただ家庭で作る場合、ジャガイモを茹でてから調理するということで、少々手間がかかる料理です。その手間を省いたのが冷凍のブラート・カルトッフェルンで、フライパンで焼くだけになって販売されています。簡単にそして必要人数分のみを取り出し、好みの具材を加え5〜8分程フライパンで炒めるだけで、美味しいブラート・カルトッフェルンの出来上がりです。

ロスティとプッファー(Rösti und Puffer)
プッファー、正しくはカルトッフェル・プッファー(Kartoffelpuffer)と言いますが、これはジャガイモを粗く削りおろしたものをパンケーキのように丸平たく、あるいは四角や三角、小判型などの形にして焼いたドイツ、オーストリアそしてボヘミア地方の伝統ある一品です。ライベクーヘン(Reibekuchen)、あるいはカルトッフェル・プファンクーヘン(Kartoffelpfannkuchen=ポテトパンケーキ)とも呼ばれています。またプッファーと姿形がよく似たロスティ(Rösti)はスイス生まれのジャガイモのスペシャリティで、ドイツではプッファーと並んで大変好まれています。この2つのジャガイモ料理の違う点は、プッファーはおろしたジャガイモの中につなぎとして卵や薄力粉を加えて生地を作りますが、ロスティはジャガイモ自体のデンプンのみで生地をまとめて作ります。

冷凍のロスティやプッファーは丸く成型して一度焼いたものを急速冷却していますので、家庭では油をひいたフライパンで5分程両面を焼いて加熱すれば出来上がりです。また調理時間は倍かかりますが、オーブンに入れて焼けば、油の摂取量が減りヘルシーな一品となります。肉料理や煮込み料理の付け合せに、あるいは野菜と一緒に、さらにはシンプルに軽食の一品として美味しい、ドイツではどちらも人気の高いジャガイモ料理です。

カルトッフェル・タッシェン(Kartoffeltaschen)
タッシェ(Tasche、複数:タッシェン=Taschen)とはドイツ語でポケット、袋といった意味を持つ単語で、カルトッフェル・タッシェンは文字通り、ジャガイモで作った生地で具材を包んで焼いたものです。カルトッフェル・タッシェンに使われるのはロスティの生地で、中の具材もバリエーションに富んでいます。軽食の一品として、ローストやグリルされた肉料理の付け合せとして、あるいはサラダと一緒にメインとして、カルトッフェル・タッシェンは応用範囲の広い理想的な料理として好まれています。一口目のカリっとした歯ごたえの後、中の具材が口中に広がるジャガイモのスペシャリティです。

例えば以下の会社では様々なカルトッフェルン・タッシェンを製造しています。
中の具材には各種チーズと野菜、ハーブなどを組み合わせたもの、肉、魚、などいろいろあります。他にもロスティやニョッキなども製造しています。ご興味ある方はどうぞご連絡ください。

SNACKMASTER Tiefkühlprodukte GmbH & Co KG
Alter Heuweg 25
D-29690 Schwarmstedt
Germany
Phone: +49/(0)5071/9606-0
Fax: +49/(0)5071/9606-29
eMail: info@snackmaster.de
http://www.snackmaster.de/en/start.php (英語)

粉末・乾燥のジャガイモ調製品
調製食品が持つ基本的特性の一つは、その「品質保持期限」の長さにあります。そして数あるジャガイモ調製品の中でも、この特性が最も優れているのは、粉末の調製品と言えるでしょう。それぞれの製品に応じて、生のジャガイモあるいは茹でたジャガイモを、高温と低温の2段階で乾燥、水分を取り除き、粉末状あるいはフレーク状に加工して作ります。マッシュポテト用の粉末あるいはフレーク、クローセやクヌーデル生地用の粉末、あるいはプッファー・ミックス等が、主な粉末のジャガイモ調製品として製造されています。これらの調製品は通常、湯または牛乳そして調味料、バター等を加えるだけで、美味しいジャガイモ料理へと変身します。手間と時間をかけずに、そして高品質の粉末の調製品は主婦の強い味方として好まれています。2004年度のドイツでのジャガイモ粉末調製品の一人当たりの年間消費量は約2.2kg、ドイツ国内での総消費量は約18万トンに及びます(統計出典:ZMP)。

マッシュポテト(Kartoffelpüree)
マッシュポテトのことをドイツ語ではカルトッフェル・ピュレー(Kartoffelpüree)と言います。粉末あるいはフレーク状になったものに、湯、あるいは温めた牛乳を加えるだけで、いたって簡単にマッシュポテトが出来上がります。味の濃いものや控え目なもの、クリーミーなもの等バリエーションも豊富です。さらにこのマッシュポテトにベーコンと玉ネギを混ぜたり、チャイブとクレーム・フレッシュを一緒に合わせたりと、いろいろな具材を加えることで、変化に富んだ料理へと応用が利きます。またスープやソースに加えて濃度をつけたり、ケーキの生地に混ぜ込んだりと、その利用範囲はさらに広がります

クヌーデルとクローセ(Knödel & Klöße)
冷凍のジャガイモ調製品の項でご紹介したクヌーデルとクローセは、粉末のタイプでも製造されています。パッケージの「作り方」に従って、指示された分量の水を加えてこね、団子の形にして湯の中で茹でれば出来上がりです。また、粉末が丸い袋に入ったものもあり、こねる手間もなく袋ごと15分程茹で、袋から取り出して皿に盛るだけで、形の良いクヌーデルの完成というわけです。クヌーデルは料理の付け合せだけでなく、ティータイムの甘味としてやデザート等にもおすすめです。茹であがった熱いクヌーデルを半分に割り、上から冷たくしたフルーツソースをかけ、生クリームを添えると、とてもおしゃれな一品として楽しむことができます。

スナック(Snacks & Knabberartikel)
粉末ではありませんが、乾燥ジャガイモ調製品の中で忘れてはいけないのが、ポテトチップスを頂点とするジャガイモのスナック製品です。年間約30万トンのジャガイモがポテトチップスやポテトスティックなどに加工されており、2004年度のドイツ国内でのポテトチップスとポテトスティックを合わせた消費量は約7.4万トン、一人当たりの年間消費量は約1kgとなっています(統計出典:ZMP)。

チルドのジャガイモ調製品
最近のドイツでは、チルド(冷蔵)のジャガイモ調製品がコンビニエンスな食品として注目されています。皮をむいた生ジャガイモを袋詰したもの、茹でて皮をむいたもの、あるいは既に完成品となっているベイクド・ポテト、半調理済みで焼くだけに加工されたブラート・カルトッフェルン、プラスチック容器あるいは袋詰めされたポテトサラダ、焼くだけに調理されたクローセなど、品数豊富に提供されています。生、半生、調理済みと言った調理段階のバリエーションが幅広くあるのもこのチルドの調製品の特徴です。ジャガイモの皮をむいたり、おろしたり、あるいはつぶしたりといったキッチンでの手間をはぶき、簡単に手早く、しかも美味しく味わえるジャガイモ調製品です。

しかし、製造や流通の面から見ると、注意すべき点が多いのもこのチルド調製品で、原料となるジャガイモの品質や添加物の品質をはじめ、工場での製造工程、販売店までの運送、そして販売店での冷蔵陳列ケースの温度管理など、数多くの注意点があげられます。このタイプの調製品を購入した消費者は、パッケージに書かれた品質保持期限を守り、開封後はなるべく早く消費しなくてはいけません。製品によって違いはありますが、このタイプの調製品は数日から1〜2週間の品質保持期限が一般的です。

ニョッキ(Gnocchi)
ニョッキ(Gnocchi)はイタリア生まれの食品ですが、ドイツでもポピュラーな食材として親しまれています。ジャガイモと小麦粉を混ぜて生地を作り、小さな団子型にして茹でて作ります。マッシュルームのソースと合わせたり、トマト系のソースをかけたりと、さまざまなタイプのソースとマッチして食卓を楽しく演出してくれます。またニョッキにはシンプルなものの他に、中にフレッシュチーズや野菜を入れたものも販売されています。

シュプフ・ヌーデルン(Schupfnudeln)
シュプフ(Schupf)とは「押す」「投げる」、または「こする」といった意味を持つ単語で、ヌーデル(Nudel、複数:ヌーデルン=Nudeln)はヌードル、めん・パスタ類を意味しています。このシュプフ・ヌーデルンはジャガイモの生地から作る南ドイツ生まれの伝統料理の一つで、バーデン地方、シュヴァーベン地方、そしてバイエルン地方で好んで食されます。文字通り両手の平でジャガイモの生地をこすり、パスタ状にして作るシュプフ・ヌーデルンは茹でれば出来上がりですが、ふつうは茹でたものをさらにフライパンで焼いて食します。調製品は茹でたものをパックして販売しており、家庭でバターを溶かしたフライパンで5分ほど焼いて食卓へ供します。肉料理の付け合せに、あるいはアップルムースを添えても美味しい一品です。またザワークラウトとベーコンを加えてフライパンで炒めて一品料理として味わうことも多いジャガイモ料理です。

日本でもドイツ製シュプフヌーデルンを味わうことができます。ドイツからシュプフヌーデルンをはじめマウルタッシェンなど冷凍で直輸入している会社がございますので、どうぞご興味のある方はご連絡ください。

株式会社 大谷商会
104-0031
東京都中央区京橋3-9-5
永井ビル8F
Tel:03-3563-2601
Fax:03-3563-2602
Email:onozuka@otani-shokai.com
URL:http://www.otani-shokai.com/burger/
ご担当:小野塚 武史様

ビン・缶詰、その他のジャガイモ調製品
皮をむいて丸のまま茹でたジャガイモ、あるいは調理用に切ったジャガイモをビン詰めや缶詰めにしたもの、またジャガイモをブラート・カルトッフェルンやロスティ用に調理して真空パック詰めにしたものなどもジャガイモ調製品として幅広く活躍しています。それぞれの最終製品に合った大きさや形に切ったジャガイモを茹でて冷まし、必要な添加物を加えて密封・殺菌パックします。この調製品のタイプもまた、原料となるジャガイモの品質が最終製品の品質を左右することから、ジャガイモの品種の選択には注意が払われています。特に加工中にジャガイモが煮くずれたりすることがないよう、「煮くずれしないタイプ」と「煮くずれしにくいタイプ」のジャガイモの品種が多く用いられます。またビン詰めやポリ透明密封袋等に詰められた丸のジャガイモは、消費者の目に直接触れることから、粒の揃ったものが要求されます。

ブラート・カルトッフェルン(Bratkartoffeln)
ドイツで人気の高いジャガイモ料理ブラート・カルトッフェルン(Bratkartoffeln)は、冷凍やチルドの調製品だけでなく、真空パック詰めされた製品としても販売されています。メーカーによって家庭での最終調理方法は多少違いますが、たいていの場合、袋から取り出し、油をひいたフライパンで焼き色がつくまで10分程度焼いて完成です。ブラート・カルトッフェルンの応用料理としては、玉ネギのスライスしたものと卵、ベーコンあるいはハムの角切り、チャイブなどを加えて、オムレツあるいは具入りののスクランブルエッグのように作るバウアン・フリューシュトゥック(Bauernfrühstück=農家の朝食)と呼ばれるジャガイモ料理があります。これはドイツ全国で誰からも好んで食べられている家庭料理の一つです。


ドイツの食生活に欠かせない食材「ジャガイモ」は、野菜として食されるだけでなく、いろいろな調製品として生まれ変わり、毎日の食卓をさらに変化に富んだものにしています。3回に渡ってご紹介してまいりました「ドイツのジャガイモ」で、ドイツでジャガイモがいかに愛されているかお分かりいただけたのではないでしょうか。ジャガイモ料理はまだまだご紹介しきれないほどありますが、これらは「ドイツ料理のレシピ」のコーナーで順次ご紹介してまいります。今回の「ドイツ料理のレシピ」コーナーでは、ジャガイモとカボチャを使った料理を一品と、一手間かけて作る「ポテト・チーズロール」をご紹介しております。是非一度お試しください。

参照