ドイツの食材
ドイツのクリスマス

ドイツのクリスマス
最近では「クリスマス」と言う言葉が一般的になり、「降誕祭」と言う漢字はあまり使われなくなりましたが、クリスマスは、ご存知のように、イエス・キリストの誕生を祝うキリスト教での祭日です。

ドイツ語でヴァイナハテン(Weihnachten)と呼ばれるクリスマスは、ドイツの家庭では一年の最後に訪れるハイライトで、特別な日となっています。

ドイツでは、クリスマスから4週間前の日曜日から「待降節」=「Advent:アドヴェント」が始まります。アドヴェントは漢字からでもおわかりのように、キリストの降誕を待つ期間と言う意味で、この4週間にいろいろな準備をしてクリスマスを迎えます。毎年、アドヴェントの始まる11月末近くになると、ドイツの街々はイルミネーションやショーウィンドーの飾りつけでクリスマス一色となります。そしてこの頃から、家庭の主婦は今年のクリスマスメニューは何にしようかと考え始めるのです。

ドイツでは12月25日と26日の両日が祝日で、多くの人が家庭で家族と一緒に静かに過ごします。もちろん、クリスマスの食卓の中心には美味しい料理をはじめとして、色とりどりのお菓子やケーキが登場します。ドイツではクリスマス料理を総称してヴァイナハツ・エッセン(Weihnachtsessen)あるいはフェストタークス・エッセン(Festtagsessen 祭日の料理)と呼んでいます。これらの料理は地域・地方、そしてそれぞれの家庭に代々と伝わってきた伝統ある一品料理で、誰もがこの料理を楽しみにクリスマスを待っているのです。

今年は皆様もクリスマスにご家庭でドイツ料理を作られてみてはいかがでしょうか。今回はレシピ満載で、クリスマス特集をお届けいたします。

ドイツのクリスマス料理・ガンスとエンテ
ドイツのクリスマス料理は地域・地方によって様々で、鯉やウナギを調理して食べる地域や、ヴルスト(ソーセージ)を食べる地域もあります。ただし一般的にクリスマス食卓にに最も多くのぼるメニューは、ゲンゼ・ブラーテン(Gänsebraten)あるいはエンテン・ブラーテン(Entenbraten)と言われる、家禽をローストにした料理です。ゲンゼ(Gänse、単数:ガンス=Gans)はガチョウのことを、エンテン(Enten、単数:エンテ=Ente)は鴨、家鴨のことを言います。どちらもドイツでは一年を通して大変好んで食されている家禽ですが、特に祝い事の際にはフェスト・メニュー(Festmenü=祝宴、パーティー料理)のメインとして、しばしば食卓に並びます。

因みに、ドイツでの食生活についてのアンケートによると、「どちらかと言うとガンス(ガチョウ)の方を好む」人が67%、「どちらかと言うとエンテ(鴨)を好む」人は33%と言う数字が出ています。ガンス(ガチョウ)の方が人気があるようですね。またガンスの食べ頃が伝統的に11月の聖マルティン祭(11日)の前後から始まることから、聖マルティン祭にはゲンゼ・ブラーテン(ガチョウのロースト)を、そしてクリスマスにはエンテン・ブラーテン(鴨のロースト)を食するといった家庭も多く見られるようです。いずれにしてもこの両家禽はドイツではクリスマスシーズンには欠かすことのできない食材です。

このようにドイツで愛されているガンス(ガチョウ)とエンテ(鴨)、その調理の仕方にも多くのバリエーションがあり、地方によって、さらにはそれぞれの家庭にその家独特の調理方法があると言っても過言ではないでしょう。前述のアンケートでは、回答者の50%以上が、ガンス(ガチョウ)は腹の中に詰め物をして調理したものを好むと出ています。特にアップルを含めたフルーツ類が最も好まれているようです。

ゲンゼ・ブラーテンあるいはエンテン・ブラーテンはドイツのデリカテッセンの一つとして、そしてドイツ伝統の料理として日々、人々の楽しみや喜びを分かち合う席に登場する料理となっています。

それでは、ここで基本的なエンテ(鴨)のローストを一品ご紹介しましょう。

鴨のロースト、リンゴ・芽キャベツ・マロン詰め (Ganze gefüllte Ente)

■材料:

若鴨(1.8kg前後のもの)1羽、ハチミツ大さじ1〜2、なたね油大さじ3、塩、胡椒、
詰め物:リンゴ(酸味のあるもの)2個、栗200g、芽キャベツ125g、マジョラム小さじ1/2、塩、胡椒

■作り方:

  1. 芽キャベツは水洗いし白い固い部分を薄く切り落とし、10分ほど塩茹でにします。茹で上がったら、ザルに取り、水気を切っておきます。栗は十字に切り込みを入れ、225℃のオーブンで10~15分焼き、果皮と渋皮をむきます。リンゴは4等分にして皮をむき、芯と種を取り、食べやすい大きさに切ります。これらに塩、胡椒で味をつけて、詰め物の出来上がりです。
  2. 鴨全体に塩、胡椒をして、お腹の中にリンゴと栗、芽キャベツの詰め物を詰め、調理用糸で口を縫い、留めます。
  3. オーブン使用が可能なキャセロール鍋あるいはシチューパンを用意し、この中になたね油を入れ、鴨を背中を上にして入れます。これを225℃のオーブンでまずは40分、時々肉汁をスプーンでかけながら焼きます。上面がキツネ色になったら鴨を返し、さらに40〜50分焼きます。この間も肉汁を時々かけながら焼きます。最後の15分ほどは、ハチミツを少量の水でのばしたものをハケで塗りながら焼いて、皮をパリっとした焼き上がりにします。金串をさして焼き上がりを確認して出来上がりです。

ドイツ料理のレシピ」コーナーでも、以前にクリスマス料理として鶏肉を使った「ローストチキン・アップルとチェリー詰め」をご紹介しております。鴨のローストと合わせて一度お試しください。

ドイツのクリスマス料理 フェストタークス・ブラーテン

クリスマス料理を食べる日も地方や家庭によって違いがあります。最近のドイツでは、多くの家庭でクリスマス料理は12月24日、クリスマス・イブに食されていますが、地域・地方によって、また家庭によっては24日のイブは簡単な食事ですませ、25日のクリスマスにヴァイナハツ・エッセン(クリスマス料理)を食するといった、昔ながらの伝統に従っているところもあります。

CMA・ドイツ農産物振興会の本部では毎年クリスマスシーズンに、ドイツ16州の名産・特産品を使って作る伝統あるフェストタークス・ブラーテンを、豚肉を中心に15品(ベルリン州はブランデンブルク州と合わせて一品)ご紹介しています。ここからは、その中の代表的な6つのレシピを選んでご紹介いたします。

バーデン・ヴュルテンベルク州・Baden-Württemberg

ドイツ南西部に位置するバーデン・ヴュルテンベルク州は、州西側のバーデン地方と、東隣のバイエルン州にも地域をまたいでいるシュヴァーベン地方の2つの地域に分けることができます。バーデン地方は、穏やかな気候と肥沃の土地に恵まれ、いろいろな種類の農産物や果物が栽培されています。ワインの一大生産地でもあります。

シュヴァーベン地方の多くの家庭では、12月24日クリスマス・イブには、どちらかというと簡単なものを食することが多いようです。例えば、ポテトサラダにヴルスト(ソーセージ)といったメニューや、赤ビーツを添えたニシンのサラダなどを食します。クリスマス・ミサを前に静かに時を過ごすためと言われています。

バーデン・ヴュルテンベルク州からはブドウをソースに使ったブラーテンのご紹介です。

シュヴァイネ・ブラーテン(ローストポーク)、グレープソースかけ (Gefüllter Schweinebraten mit Traubensauce)

■材料:

豚首肉(あるいは豚肩肉)ブロック1.6Kg、パン粉(パン)2〜3枚分、ローズマリー1本、少し硬くなったブロートヒェン1個、片栗粉大さじ2、グリーン系ブドウ250g、エシャロット100g、アップルワイン250ml、キノコのフォン400ml、スープストック適量、バター脂(あるいはバター)75g、スープ用の香味野菜1束、卵黄2個、イタリアンパセリ1束、タイム(フレッシュ)半束、ニンニク3片、ニンジン125g、長ネギ(細めのもの、あるいは小ネギ、万能ネギ等)1束、マッシュルーム(フレッシュ)250g、塩、胡椒

■作り方:

  1. 豚肉ブロックの横中央から包丁で深く切り込みを入れ、袋状にしてから、全体に塩、胡椒をします。詰め物にするマッシュルームは水洗いして、細かくみじん切りにします。細めの長ネギ(あるいは小ネギ)は緑の部分を端から細かく輪切りにします。白い部分は8等分ぐらいにざく切りにしておきます。ニンジン、ニンニクはそれぞれ皮をむいてみじん切りに、イタリアンパセリとタイムもみじん切りにします。
  2. ブロートヒェン(小さい丸型のパン、食パン1枚で代用ください)は少量の水に浸して柔らかくし、水をしっかり絞った後、細かくちぎっておきます。これらの野菜類、香草類、パン粉、パン、卵黄をボールの中でよく混ぜ合わせ、豚肉の切り口から詰めます。最後に切り口を金串で止めるか、調理用の糸で縫い合わせます。
  3. 深めの天板あるいはオーブン使用可能な鍋を用意して火にかけ、バター脂(あるいはバターで代用)50gを溶かして、肉全面を焼きます。ここへ水洗いをしたスープ用の香味野菜と、先に切っておいたネギの白い部分を加えてしばらく焼き、キノコのフォンとアップルワインを加え、塩、胡椒を適量加えます。鍋を火から下ろしてローズマリーを1本加え、予熱をしたオーブンに入れ、まず225℃で30分焼きます。その後オーブンを175℃に下げて60分さらに焼きます。肉の大きさによって焼き上がりの時間が変わってきますので、必ず金串等をさして、焼き上がりを確認してください。肉が焼き上がったらオーブンから取り出し、皿に移してアルミホイルを全体にかけて10分ほど休ませます。
  4. 天板(または鍋)に残った肉汁はザルで漉し、ここへスープストックを加え、全部で700mlの分量にします。鍋に残りのバター脂(あるいはバター)を溶かし、みじん切りにしたエシャロットを炒めます。全体が透明になったところへブドウを加えます。ブドウはお好みで縦半分に切り、種を取り除いてください。ここへ先の肉汁とスープストックを合わせたものを加え、2分ほど煮てソースの出来上がりです。とろみのあるソースをお好みの場合は少量の水溶き片栗粉でとろみをお付けください。
  5. 肉を切り分け、グレープソ−スをかけてお召し上がりください。ニンジンやブロッコリーなどを茹でて軽くバターで炒めたものや、茹でたジャガイモなどを付け合せとしてご用意くだい。


ザールラント州・Saarland

ドイツ南部中央でフランスと国境を接する小さい州、ザールラント州からは、豚肉を巻いて作るロル・ブラーテンのご紹介です。

ロル・ブラーテン、白ワインソース添え (Rollbraten in Weißweinsoße)

■材料(4人分):

豚もも肉(ブロック)800g、生ハム6枚、マスタード小さじ4、エストラゴン(=タラゴン)適量、サラダ油大さじ2、玉ネギ(小〜中玉)2個、月桂樹の葉2枚、オールスパイス(ホール)小さじ1/2、白ワイン300ml、ポルチーニ茸(あるいはその他のキノコ)300g、バター大さじ2、ゴボウ720g、パセリ適量、生クリーム200ml、塩、胡椒、調理用糸

■作り方:

  1. 豚肉は巻いて焼きますので、なるべく平たいものをご用意ください。塊りの場合は、横に切れ目を入れ、開いて巻きやすくしてください。この豚肉を平らに置き、塩、胡椒をして小さじ2杯のマスタードを全体に塗ります。次に、生ハムを並べ、エストラゴンをかけます。これを端からしっかりと巻き、最後に調理用の糸で何ヶ所か、ぐるぐると巻き留めます。
  2. 蓋のある厚手の鍋にサラダ油を熱し、豚肉全体を焼きます。そこへみじん切りの玉ネギ、月桂樹の葉、オールスパイスの粒を入れ、さらにワインを加え、蓋をして弱火で約1時間半蒸し煮にします。
  3. ゴボウは皮をむて4〜5cmの長さに切り、縦にスライスし、水につけてあく抜きをします。これを柔らかく下茹でしておきます。フライパンにバターを溶かし、水洗いをして食べやすい大きさに切ったポルチーニ茸(あるいはその他のキノコ)を5分ほど炒めます。ここへ水気を切ったゴボウを加えて炒め、最後に塩、胡椒、パセリのみじん切りを加えて、味を調え、付け合わせとします。
  4. 肉が出来上がりましたら、鍋から取り出し、冷めないようにしておきます。肉汁の中に生クリームを加え2分ほど煮たて、マスタードを小さじ2杯加え、味を調えてソースの完成です。肉にソースを添えて食卓へどうぞ。

ここでは付け合せにポルチーニ茸を使っていますが、シイタケやマッシュルームなど、お好みのキノコをお使いになってみてはいかがでしょうか。


ラインラント・プファルツ州・Rheinland-Pfalz

フンスリュック(Hunsrück)はラインラント・プファルツ州中央を東西に走る山脈のある地方です。この地方から簡単にできるブラーテンをご紹介します。

フンスリュッカー・シュピース・ブラーテン (Hunsrücker Spießbraten)

■材料(4人分):

豚ロース(ブロック)1kg、玉ネギ(中)6個、ビール330ml、サラダ油適量、胡椒、塩、マジョラム、ジャガイモ8個、トマト8個

■作り方:

  1. 豚肉は油身の側から横に4cmほどの深さに切り込みを入れ、袋状にします。玉ネギは皮をむき、2等分にして、端からくし形にスライスし、塩、胡椒、マジョラム適量、大さじ3〜4杯のサラダ油と一緒に混ぜ合わせます。これを数分おいて馴染ませ、豚肉に詰めて調理用の糸で巻き留めます。
  2. 肉を串に刺し、オーブン200℃の中で時々豚肉にビールをかけながら、約90分グリル焼きにします。オーブンの中で串焼きができない場合は、天板の上にオーブン網を置いて、その上に肉をのせ、時々回しながら焼くと良いでしょう。焼き上がりは肉の大きさやオーブンの種類によっても違ってきますので、必ず金串などを刺して確認してください。外側がカリっと焼き上がり、中がジューシーなローストポークが出来上がります。
  3. 付け合せにはジャガイモのホイル焼きとローストトマトをお楽しみください。どちらも肉と同時にオーブンで調理することができる便利な一品です。


ヘッセン州・Hessen

ヘッセン州からはブラーテン(ロースト)の料理ではありませんが、フランクフルトの郷土料理である7種の香草を使ったグリーン・ソースで食べる牛肉料理をご紹介いたします。(これは昨年度のCMAクリスマス料理集で紹介されたレシピです。)

牛むね肉のフランクフルター・グリーン・ソース添え (Ochsenbrust mit Frankfurter grüner Sauce)

■材料(4人分):

牛(オックス)むね肉500g、根セロリ(セロリアック)1/2個、ニンジン2本、リーキ(ポロネギ)1本、玉ネギ(小)2個、月桂樹の葉1枚、クローブ2個、塩
グリーン・ソース:パセリ、ディル、チャイブ、チャービル、オゼイユ(英:ソーレル)、サラダバーネット、ボリジ、フレッシュなものそれぞれ1束、卵4個、マスタード大さじ3、プレーンヨーグルト450g、レモン絞り汁1個分、塩

■作り方:

  1. リーキ、ニンジン、根セロリ(セロリアック)は水洗いをして細かく切っておきます。玉ネギは皮をむき、ざく切りにします。鍋にこれらの野菜と牛肉、月桂樹の葉、クローブを入れ1.5リットルの水を加え、蓋をして中火で約2時間半煮込みます。
  2. この間にグリーン・ソースを作ります。7種類の香草のうち日本では入手が難しいものもありますが、入手できる香草類を使ってお作りになってみてください。まずこれら7種の香草類を水洗いし良く水切りをした後細かくみじん切りにします。卵は固ゆでにして、殻をむき白身と黄身に分けておきます。黄身はボールの中で、フォークなどで崩し、マスタードとレモンの絞り汁を加えて混ぜ合わせます。また白身は細かくみじん切りにしておきます。香草類とヨーグルトを混ぜ黄身とマスタードを混ぜ合わせたものを加え、さらに白身のみじん切りも加えます。最後に塩と胡椒で味を調え出来上がりです。
  3. 肉を鍋から取り出し、スライスしてグリーン・ソースをかけてお召しあがりください。付け合せには塩茹でのジャガイモをどうぞ。また肉を煮た煮汁はお好みのスープに調理してお召し上がりください。


ノルトライン・ヴェストファーレン州・Nordrhein-Westfalen

ラインラント地方では昔はクリスマス・イブには肉類を食さず、赤ビーツを添えたニシンのサラダなどが食されていたようです。そして25日のクリスマスに、ガンス(ガチョウ)やエンテ(鴨)、あるいはウサギ等の肉類をブラーテンに調理して祝っていたとのことです。

ライン地方風ザウアー・ブラーテン (Rheinischer Sauerbraten)

■材料(4人分):

牛肉(ローストビーフ用)750g、サワークリーム50g、ゲヴュルツ・プリンテ(レープクーヘンで代用)1枚(約20g)、レーズン70g、アルトビア(アルトビール)150ml、塩、胡椒、サラダ油大さじ2
マリネ用材料:ニンジン2本、玉ネギ2個、水300ml、アルトビア100ml、フルーツビネガー200ml、胡椒粒小さじ1、クローブ2〜3粒、月桂樹の葉1枚

■作り方:

  1. まずマリネ液を作ります。皮をむいてスライスした玉ネギとニンジン、分量の水、アルトビア100ml、フルーツビネガー、その他のマリネ用のスパイス類を鍋に入れ、10分程煮ます。マリネ液がよく冷めたら、牛肉を入れ、冷蔵庫で4日間漬け込みます。この間、時々肉の上下を返し、マリネ液が均等に肉に浸み込むようにします。
  2. 厚手の鍋にサラダ油を熱し、マリネ液から取り出した肉を焼きます。この時、肉全体をしっかりと焼き、塩、胡椒をします。ここへアルトビア150ml、肉を漬け込んだマリネ液適量とレーズン半量を加え、蓋をして約1時間弱火で蒸し煮にします。時々蓋を開けて、肉を返し、煮汁が少なくなっているようでしたら、先のマリネ液を加えて煮ます。
  3. 肉が出来上がりましたら、鍋から取り出し、冷めないようにしておきます。煮汁に割り砕いたゲヴュルツ・プリンテ(あるいはレープクーヘンで代用)1枚を入れ、さらに残りのレーズンを加え、かき混ぜながら温めます。最後にサワークリームを加え、塩、胡椒でスパイシーな味に調えます。肉をスライスしてソースを添えて完成です。アルトビアと一緒に召し上がってください。

この料理はソースの味付けにゲヴュルツ・プリンテ(Gewürzprinte)を使うのが特徴となっています。これはスパイスの効いた焼き菓子ですが、日本ではなかなか手に入りにくいものと思われますので、レープクーヘン(ジンジャー・ブレッド)で代用ください。またこのレープクーヘンも入手が難しいようでしたら、シナモンクッキーなどのスパイスの効いた焼き菓子をお使いになってみてはいかがでしょうか。残念ながら、オリジナルの味ではありませんが、お楽しみいただけると思います。


ベルリン州/ブランデンブルク州・Berlin, Brandenburg

ラインラント地方では昔はクリスマス・イブには肉類を食さず、赤ビーツを添えたニシンのサラダなどが食されていたようです。そして25日のクリスマスに、ガンス(ガチョウ)やエンテ(鴨)、あるいはウサギ等の肉類をブラーテンに調理して祝っていたとのことです。

ファルシャー・ゲンゼ・ブラーテン (Falscher Gänsebraten)

ファルシャー・ゲンゼ・ブラーテンとは「ガチョウのローストもどき」という意味で、豚肉をガチョウに見立ててローストにして作ることから、このようなネーミングになったと想像できます。

■材料(4人分):

豚リブ(ブロック)1kg、ドライプラム200g、リンゴ(酸味のあるもの、大玉)2個、ライ麦パン80g、スープストック(肉)100ml、砂糖小さじ1、薄力粉大さじ2、塩、シナモン(粉末)少々、カーダモン少々

■作り方:

  1. 豚リブ肉は横から切れ目を入れ、詰め物が入るように袋状にします。ライ麦パンは粗い目のおろし金でおろし、パン粉状にしておきます。リンゴは皮をむき、芯と種を取り除き、小さめに切ります。リンゴとドライプラム、ライ麦パン、砂糖、塩一つまみ、シナモンとカーダモンを一緒にボールの中で混ぜ、上から熱したスープストックをかけ入れます。そしてスープと具材をよく混ぜ合わせて、肉の中に詰め、切り口を金串あるいは調理用糸で縫い留めます。
  2. 肉全体に塩、胡椒をして天板にのせ、上から水を少量かけます。これを予熱をしたオーブンに入れ、225℃で約1時間半焼きます。焼いている間に、時々スプーンで天板の肉汁を肉へかけます。肉汁が蒸発してなくなってしまうようでしたら、途中で水を少量足してください。45分ほど過ぎたところで、肉を返しましょう。
  3. 金串などを刺して、肉の焼き上がりを確認し、オーブンから取り出します。肉を皿に移して、冷めないようにしておき、ソースを作ります。天板の肉汁を鍋に移し、水あるいはスープストック(分量外)を適量入れて火にかけ、塩、胡椒で味を調えます。薄力粉を少量の水でよく溶き、ソースに加えて、とろみをつけて完成です。付け合せに塩茹でのジャガイモなどを添えて、食卓へどうぞ。


今回はクリスマス料理のいろいろをご紹介いたしました。どれも時間をかけて調理するドイツ料理です。お休みの日に是非一度お試しください。

ドイツ料理のレシピ」コーナーではクリスマス用の焼菓子を3種ご紹介しております。ドイツのブラーテンとお菓子で楽しいクリスマスをお過ごしください。

CMA・ドイツ農産物振興会では、来年も皆様にいろいろなドイツ飲食料品の情報をはじめとして、ドイツ食材についてのご紹介やドイツ料理のレシピをお届けしてまいります。お楽しみに・・・・・


Frohe Weihnachten


参照